マンション内覧会の注意点など一級建築士からのメッセージVol.001

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一級建築士からのメッセージ Vol.001

年度末の引渡し物件について

例年、 1月、2月から年度末の3月に掛けたこの時期にマンション又は一戸建て住宅の引渡しが集中致します。弊社でも年間を通してこの時期が最も多忙で、マンショ ン内覧会の同行依頼のお申し込み、また 様々の質問等のお問い合わせ等が大変に多い時期です。何故、この時期に集中するのでしょうか。その理由はこの国の社会の大きな節目がこの時期に重なります。

需要側の理由としては、子供たちの学校生活に対する配慮(新学年、進学、転校等)、また家族の転勤等で引っ越しは年度内に済ませたいという思惑に沿ったものです。

もう一つは、供給側の論理が垣間見えます。会社の決算と密接な関係がありますが、年度末までに引き渡して、決算にこの売り上げを計上したいと言う思惑で す。工程的には厳しいが無理をして、何とか滑り込めるならば、「何とかしてしまう」のがこの業界の一般的な考え方でしょう。

建物の完成が遅れて引き渡しが出来ないと、会社の決算に大きな影響を与えてしまいますので、必死に頑張ってしまうのです。あちらこちらのデベロッパーが 皆同じ事情を抱えて、この時期に集中すれば、下請けの関連業者も同じです。職人さんの確保が大変になり、奪い合う事になります。経験の少ない職人さんも動 員する事にもなります。職人さんも目の前の工事を早く終らして、早く次の現場に向かわなければならない事情があります。個々の職人さんは「誠実な仕事を心 掛けたい」と思っていても、この様な事情から日々の仕事に追われ、「誠実な思い」も希薄になり勝ちです。ゼネコン側も工期に間に合わせる事が主眼となり、 細かい品質管理にまで目が届かないであろう事は容易に想像ができます。

ネット上の掲示板等の中で「年度末の完成物件に一抹の不安感」を示す書き込みを見かける事があります。上記の様な理由から「巷でも、その様な噂」があるの も事実です。この時期の物件が全て同様の事情を抱えて問題があるとは言えませんが、今までの経験則から振り返ってみますと、その傾向が全くないとも言い切 れないものを感じています。もちろん供給側の多くの会社は誠実に対応されているものと思いますが、「火のない所に煙はたたない」事から、マンションの購入 者の皆様も、内覧会の時はこの事を頭の片隅において頂いて、是非とも慎重に対処されて行動されると良いと思います。当事者である私たちも、心して日々の検 査に向かう必要があると思っています。建築(マンションも一戸建て住宅も)は「ものづくり」の集約された業界です。職人さんの手作業が非常に多く、順序正 しい工程と必要な時間は省略出来ませんので工期は非常に大切です。

そして、年度末とは違いますが、これも工期にまつわる話です。高層マンションの場合において、その高層階の部屋は全体工程が終盤に入り残りの工期が差し 迫った中で、作業する事が多くなりますので、時として残念な状態に出会う事があります。最近の事ですが、 中央区 の超高層マンションの最上階の超高額物件、また横浜 MMの高層マンションの最上階の部屋の内覧会でも同じような体験した事があります。事業主もゼネコンも名前の通った一流の会社の物件ですが、内覧会当日に 部屋に入りますと、大筋では格好は付いているのですが、細部の作業が未完了であったり、また完了はしているが何となく雑であったりと状態は不充分で、無理 やり内覧会を迎えた事が一目瞭然でした。高層階の部屋ですから、それなりの高額物件ですので、購入者が気の毒になって来ます。少なくとも内覧会の時点で は、ゼネコンの社内検査、事業主の最終検査を終えて、完璧な状態で、この「ハレの日」を迎えさせて欲しいものです。

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